札幌でIoTインテグレーション・サービスを展開されているエコモット様の8年ぶり2回目のリニューアルを担当しました。あらためて事業とサービスを整理し、地域社会に提供できる価値を見つめ直し、ビジョンの言葉選び、それらから連想されるビジュアルの表現についてもぎりぎりまで検討しました。創業時から大切に、長い年月をかけて大成されてきた「エコ」と「IoT」を象徴するデジタルの大樹をメインビジュアルに据え、これまでとこれからのエコモットを新しく表現したリブランディングの一歩としています。

未来の常識を、どう伝えるか。エコモットのリブランディング
エコモット コーポレート&採用サイトリニューアル


札幌を拠点に、IoT・AIソリューションを展開するエコモット様のコーポレートサイト・採用サイトリニューアルを担当しました。今回のプロジェクトは、単なるデザイン刷新ではなく、事業やサービスを整理し、企業としての価値をあらためて見つめ直すリブランディングでもありました。
IoTの社会実装に長く取り組み、ハードウェアからクラウド、高度なAI開発まで一気通貫で手がけるエコモット様。一方で、事業の広がりとともに、その強みや目指す未来を既存のサイトでは十分に伝えきれなくなっていました。
私たちは対話を重ねながら、エコモット様がどのような社会課題に向き合い、どんな価値を提供しているのかを、言葉と構造の両面から整理していきました。
言葉と実態のずれを見つめ直す
プロジェクトの中で見えてきたのは、「今の言葉では、自分たちの現在地を表しきれない」という違和感でした。社会ではGXなどのキーワードが広がる一方で、現場ではすでにAIや自動制御といった技術実装が進んでいる。エコモット様が向き合っていたのは、より具体的で、地域や産業の現場に根ざした課題でした。
私たちは、「グリーン」「エコ」といった抽象的な表現を並べるのではなく、北海道の一次産業やインフラが抱える課題に対し、IoTやAIでどう応えているのかを丁寧に整理。エコモット様らしい価値が伝わる言葉へと置き換えていきました。
ホワイトボードに書き足されていく「エコモットの強み」
多角的な事業を、伝わる構造へ
エコモット様の強みは、デバイス、通信、クラウド、AIまでを一貫して手がけられることです。ただ、その技術領域の広さゆえに、外からは全体像がつかみにくい面もありました。
そこで、複数の事業やサービスをあらためて整理しました。サービスやプロダクトが前面に出ていた旧サイトの構造から、それぞれの技術がどの領域で社会課題の解決につながっているのか「ソリュ―ション×技術」の切り口で再構成しました。あわせて、スピード感のある提供力と、個別課題に応える柔軟な開発力、その両方を支える「一気通貫の開発体制」を、事業の説得力をもたせる軸としてまとめています。

サービス中心の説明から、社会課題へのアプローチ方法へと切り口をかえた事業紹介
技術の先にある未来を、視覚で伝える
構造を整理したうえで、次に向き合ったのがデザイン表現です。「未来の常識を創る」という言葉を、抽象的な印象にとどめず、社会に実装される技術としてどう見せるかを検討しました。
デザインでは、テクノロジーらしい先進性を感じさせながらも、冷たくなりすぎないトーンを意識。創業時から大切に、長い年月をかけて大成されてきた「エコ」と「IoT」を象徴するデジタルの大樹をメインビジュアルに据え、データや制御を想起させるグラフィックと、技術が現場で機能しているイメージを組み合わせることで、信頼感と前向きな未来像の両立を目指しました。

新しいウェブサイトのメインビジュアルには、デジタルの大樹
採用サイトでは、カルチャーの温度感まで伝える
採用サイトでは、「どんな人たちが、この技術を形にしているのか」を伝えることを重視しました。つくり込んだ演出よりも、日々の細かな仕事や対話の空気感が伝わることを大切にし、働く姿や現場の風景を丁寧に切り取っています。
また、同時期に制作されていた「カルチャーノート」と内容を連動させ、社内の言葉や価値観をサイトにも反映。コーポレートと採用を分けて考えるのではなく、ブランドと組織文化が一貫して伝わる設計を行いました。

撮影用の雑談のはずが、いつの間にか本当の開発会議になりそうなくらい盛り上がる社員のみなさま
ブランドの現在地とこれからを示す土台に
今回のリニューアルは、見た目を新しくするためのものではなく、エコモット様がこれからどんな未来をつくっていくのかを、社内外に共有するための土台づくりだったと感じています。対話を重ね、事業を整理し、言葉を見直し、デザインへ落とし込む。そのプロセスを通して、エコモット様らしさがあらためて輪郭をもちました。新しいウェブサイトの活用をここから伴走していきます。

ロケハン兼打ち合わせ、会社が近所だったのでほとんどのミーティングは対面で進めました
ご担当者さまからひとこと
今回のリニューアルにおける最大のテーマは、弊社の事業領域や強みをあらためて定義し直すことにありました。
Gear8さんとは10年来の仲というのもありますが、今回のプロジェクトにおいても、時には客観的で率直なご意見を、時には緻密な進捗管理を徹底していただいたことで、最後まで安心感を持ってサイト制作を進めることができました。
こうした伴走があったからこそ、単なるデザインの刷新に留まらず、ブランディングを含めた「会社そのものの再定義」という本質的な作業に徹底して向き合うことができました。
今後は、エコモットのコアとなる「自社のテクノロジーを社会に実装する」を軸に、事業活動はもちろんのこと、採用やサステナビリティ推進においても一貫性を持った活動をしてまいります。

